くらげになりたい

 

 

 

真っ暗闇に漂うくらげになりたい  あなたのように生ぬるい温度のなかで、それにも気づかずに  真ん中をつき刺されても、血を流すこともせず  くらげになりたい

 

綺麗なみんなの顔を見るたびに、自分の汚さを思う  みんながいとおしくなるたびに、自分が許せなくなる  みんなの傷に触れるたびに、自分のずるさに吐き気がする

 

くらげになりたい  だれも刺さない 傷つけない  なにも間違えない  ただそこに在る、くらげになりたい